デンバー・ナゲッツは4月13日、サンアントニオ・スパーズを128-118で破り、レギュラーシーズンを12連勝で締めくくった。この勝利でナゲッツは西カンファレンス第3シードを確定。しかもこの試合は、ニコラ・ヨキッチが今季を象徴するような締め方をした一戦でもあった。ヨキッチは前半だけの出場で23得点8リバウンドを記録し、今季平均12.9リバウンド、10.7アシストでシーズンを終えた。リバウンド王とアシスト王を同時に獲得するのはNBA史上初の快挙だ。
ナゲッツはこの日もヨキッチを中心に試合を組み立てたが、収穫はそれだけではない。ジュリアン・ストローサーが25得点とベンチから爆発し、ヨナス・バランチュナス、ブルース・ブラウン、ジェイレン・ピケットらも得点を分散。エースに依存しすぎない攻撃の形を見せられたことは、プレーオフの長期戦に向けて大きい。
一方のスパーズはビクター・ウェンバンヤマを休養させた中で、ディアロン・フォックスが24得点と奮闘した。ただ、ナゲッツのサイズとボール共有の前に守備が後手に回る時間が長く、追い上げても完全には差を詰め切れなかった。それでも62勝20敗でシーズンを終えたスパーズにとっては、敗戦以上にポストシーズンへ向けた準備を優先した一戦といえる。
ナゲッツは1回戦で第6シードのティンバーウルブズと対戦する。昨季までの因縁もあり、非常にタフなシリーズになる可能性が高い。ただ、12連勝の勢いとヨキッチの歴史的シーズンが示す通り、今のナゲッツは状態がいい。ヨキッチが得点、リバウンド、ゲームメイクのすべてで軸になりながら、周囲も役割を果たせている。優勝争いに向けて、かなり強い形でプレーオフに入ることになった。
さらに価値があるのは、ヨキッチが短時間の出場でも試合の重心を完全に支配できることだ。相手は前半だけで大きく主導権を奪われ、後半に粘っても届かなかった。シリーズ戦になると相手はヨキッチを止めるために多くの対応を迫られるが、そのぶん周囲のシューターや走れるビッグマンに好機が増える。今のナゲッツはその循環が非常に良い。

