ニューオーリンズ・ペリカンズのフロントは4月14日、ザイオン・ウィリアムソンをトレードに出す意思はないと明言した。ジョー・デュマース球団副社長は、他球団から問い合わせが来ること自体は認めつつも、「ザイオンを動かすつもりはない」とはっきり否定している。シーズン終了直後のこの発言は、成績不振の中で再建や方向転換を巡る憶測が出やすいタイミングだけに、チーム方針を外へ示すメッセージとして意味が大きい。
今季のザイオンは62試合に出場し、平均21.0得点、5.7リバウンド、3.2アシストを記録した。負傷歴を考えれば62試合はキャリアでも多い部類であり、球団がなお中心選手として計算したい理由も分かる。ただしチームは26勝56敗でシーズンを終えており、個人の稼働がやや改善しても、勝利数に十分つながらなかった現実も残る。だからこそ、単純に「残留決定で安心」とは言い切れない。
戦術面では、ザイオンを軸にするなら、彼の強みであるリムアタックとショートレンジの効率を最大化しつつ、周囲にスペーサーと守備力をどこまで置けるかが課題になる。ボールを持った時の破壊力は依然として特別だが、彼を生かす設計が中途半端だと、個人の数字とチーム成績が乖離しやすい。オフの補強は、ザイオンを売るか残すかではなく、「残す前提で何を足すか」に移ったと言える。
それでも球団が明確に否定したことで、少なくともオフの議論は「放出ありき」ではなくなった。これは指名権、補強、周辺人材の役割設計を考えるうえで大きく、フロントはようやく土台を固定した状態で夏に入れる。残留表明は出発点であって、解決ではないが、ペリカンズの今後を考えるうえで大きな分岐点の発言ではある。 ([reuters.com](https://www.reuters.com/sports/joe-dumars-pelicans-not-planning-trade-zion-williamson–flm-2026-04-14/))
