ニューヨーク・ニックスがアトランタ・ホークスに108-105で競り勝ち、プレーオフを見据えた重要な一戦をものにした。勝負を決めたのはジェイレン・ブランソンだ。第4クォーターに17得点を集中させ、最後は残り29.8秒の勝ち越しシュート、さらに残り1.2秒のフリースロー2本で試合を締めくくった。数字以上に印象的だったのは、相手の勢いが高まる場面で必ずボールを落ち着かせ、ニックスに必要な一手を選び続けた点にある。
試合はホークスが優位な時間帯を長く作った。ニッケイル・アレクサンダー=ウォーカーが外角から高確率で沈め、ジャレン・ジョンソンもリバウンドと得点で存在感を見せた。第3クォーターには二桁点差をつける場面もあり、ホームのホークスが主導権を握りかけた。しかし、ニックスはOG・アヌノビーの得点、カール=アンソニー・タウンズのインサイドの強さで粘り、試合を離さなかった。追い込まれても崩れず、勝負どころでブランソンに託せる構図を保ったことが大きい。
第4クォーターのニックスは、単にエースの個人技で押し切ったわけではない。守備でミスを減らし、アトランタの速攻や早い展開を抑え、ハーフコートで勝負できる局面を増やした。その上でブランソンが1対1とピック・アンド・ロールから最適解を選び、最後の数分を完全にコントロールした。スターがクラッチで決めること自体は珍しくないが、接戦の呼吸を自チームに引き寄せる能力まで見せた点で、この日のブランソンは別格だった。
ニックスにとって、この勝利は単なる1勝ではない。プレーオフが近づく時期に、競った試合をきっちり取り切れたこと、そしてビハインドから試合をひっくり返す耐久力を示せたことに意味がある。タウンズとアヌノビーが脇を固め、ブランソンが終盤の意思決定を担う形は、ポストシーズン向きの強さと言える。一方のホークスは、好内容の時間帯がありながら最後の一押しを欠いた。特に終盤のオフェンス精度と、ブランソンへの対応は課題として残る。プレーオフで再戦する可能性もあるカードだけに、この試合の終盤の攻防は今後への示唆が多い。
